証券業研究会
木村嘉浩/本間正彦
4. 有価証券関連業の会計処理・表示の特徴
証券会社の財務諸表は、有価証券関連業という特殊な業種に属する貸借対照表および損益計算書を表しています。そのため、一般事業会社とは異なる特殊な勘定科目および会計処理を用いて作成され、「統一経理基準」において有価証券関連業固有の勘定科目とその内容および計上基準が具体的に規定されています。損益計算書における大きな特徴として、有価証券の売買等に係る「トレーディング損益」や信用取引およびレポ・現先取引等に係る「金融収益」および「金融費用」が営業損益項目に含まれます。
主な有価証券関連業務と貸借対照表/損益計算書の関係は以下のとおりです。なお、ここでは概観を簡便的に説明していますので、すべての勘定科目との対応を網羅しているわけではありません。
(週刊 経営財務 平成22年11月1日 No.2989 掲載)
証券業
- 第1回:有価証券関連業とは (2011.04.15)
- 第2回:証券会社を取り巻く環境 (2011.04.15)
- 第3回:有価証券関連業の事業内容の特徴 (2011.04.15)
- 第4回:有価証券関連業の会計処理・表示の特徴 (2011.04.15)
- 第5回:委託売買(ブローカー)業務について (2011.04.15)
- 第6回:自己売買(ディーリング)業務について (2011.04.15)
- 第7回:引受け・売出し(アンダーライティング)業務および募集・売出しの取扱い(セリング)業務について (2011.04.15)