ニュースリリース

2021年10月22日 東京, JP

EY、カーボンネガティブを実現

EYは、カーボンネガティブを実現しました。これは、2025年までにネットゼロ(実質ゼロ)を目指すというEYが掲げている目標の達成に向けた大きな一歩です。カーボンネガティブを実現することにより、EYは組織として現在、総排出量を削減し、排出量よりも多くの炭素を相殺し除去しています。

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関連トピック サステナビリティ
  • グローバル企業としてカーボンネガティブをいち早く実現
  • カーボンニュートラルの達成だけでは不十分だとの認識
  • 二酸化炭素(CO2)絶対排出量の削減と、排出量を上回るCO2の相殺および植林などによる除去により、カーボンネガティブを実現

EYは、カーボンネガティブを実現しました。これは、2025年までにネットゼロ(実質ゼロ)を目指すというEYが掲げている目標の達成に向けた大きな一歩です。カーボンネガティブを実現することにより、EYは組織として現在、総排出量を削減し、排出量よりも多くの炭素を相殺し除去しています。

この目標を達成するため、EYは7つの主要アクションを通じ、2025年までに排出量を大幅削減(40%相当)するという意欲的なターゲットを設定しました。これは、プロフェッショナルサービス業界にとどまらずグローバルにおける産業全体の中でも、最も野心的な脱炭素計画の1つです。EYはまた、CO2を相殺する取り組みであるCO2オフセット・ポートフォリオへの投資も引き続き行います。

EYグローバル会長兼CEOのカーマイン・ディ・シビオのコメント:

「EYが持続可能なビジネスで率先し、カーボンネガティブを実現したことを誇りに思います。次の世代に持続可能な地球を引き継ぐには、カーボンニュートラルの達成だけでは不十分との認識を踏まえ、企業が率先して取り組む必要があります。世界が低炭素な未来に向かっていく中で、今回の発表は真の変化をもたらすでしょう。EYはこれからも、EYメンバー、クライアント、そして世界中のコミュニティーのために長期的な価値を創出するための取り組みを続けていきます。」

EYの二酸化炭素(CO2)絶対排出量は引き続き減少

EYが2021年度(2020年7月~21年6月)に世界全体で排出したCO2排出量(39万4千CO2換算トン)は、2020年度(97万6千CO2換算トン)と比較して60%減りました。これは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックによる出張の大幅な減少と、EYの7つの主要アクションを継続して実行したことによるものです。さらにこの排出量は、基準年となる2019年度の135万4千CO2換算トンと比較すると71%減少しました。

EYは今後、出張や出社勤務、クライアント訪問を再開しますが、2022年度以降も引き続き、CO2排出量をScience Based Targets(SBT、科学的根拠に基づいた排出削減目標)が設定した1.5度目標を下回る水準に抑えていきます。EYはカーボンネガティブの状態を堅持しながら、2025年のネットゼロ達成に向けて取り組みます。

CO2オフセット・ポートフォリオへの投資

EYは、気候変動ソリューションの提供でリードする企業のSouth Poleと協力し、CO2オフセット・ポートフォリオに投資しています。対象には、森林再生、環境再生型農業、バイオ炭、森林保全を通じてCO2を相殺または除去するさまざまなプロジェクトが含まれます。中国貴州省北部で行っている植林プロジェクトなど、South Poleを通じて投資した6つの新規プロジェクトにより、合計52万8千CO2換算トンが除去または相殺されました。これにより、EYは2021年度のCO2排出量をさらに34%除去した結果、カーボンネガティブを達成しました。

 

EYグローバル・バイス・チェア‐サステナビリティのスティーブ・バーリーのコメント:

「1.5度目標の堅持とこれに対する対策への幅広い合意の形成に各国政府が努める中、企業が重要な役割を果たすことへの緊急性は高まっています。EYは、2020年にカーボンニュートラルを達成した後、最新の気候データを検証した上で、まだ可能であり、果たすべきことがあると結論しました。カーボンニュートラルの達成はすばらしい一歩ではありますが、それだけでは不十分と言わざるを得ません。EYのように、さらに早く、さらに先へ行く能力のある組織は今すぐ実行しなければなりません。EYは、いち早くカーボンネガティブを達成した組織の1つとなったことを誇りに思っており、他の組織も後に続くことを望んでいます。」

 

EY Japan チェアパーソン兼CEO の貴田守亮のコメント:

EYが掲げる2025年までのネットゼロ実現という目標を達成するためには炭素排出量の削減だけではなく、経済格差やガバナンス体制など同時に取り組む必要があるため、EY Japanもこれらすべての分野で目標を設定し、目標達成のためにまい進してまいります。また、こうした取り組みの根であるEYのアンビションであるLong-term Value(長期的価値、LTV)創出を自社だけではなく、クライアント企業の支援につなげるため、昨年LTV推進室SDGsカーボンニュートラル支援オフィス、また今年にはサステナビリティ開示推進室を立ち上げて、支援を強化しております。EY Japan自身もLTVを引き続き追求し、日本社会においての実現に尽力いたします。

 

EY JapanのLTV推進室リーダーである瀧澤徳也のコメント:

EY Japanは、EYがグローバル規模で実施する取り組みのほか、今年7月にEY JapanとしてのLTVビジョン(Sustainabilityへの取り組み目標)を公表しています。当LTVビジョンに基づき、クライアントに対してCO2排出量を計算し削減につなげる支援を提供するだけでなく、私たち自身も2025年のネットゼロ達成に向け活動を開始しました。サプライヤーとも一体となって資源循環体制を構築するとともに、紙の使用量、廃棄プラスチック量、家具・備品のリサイクル率などに関して目標を策定しています。われわれのパーパスに共感するステークホルダーに伴走して変革を呼び起こし、次世代につながるより良い社会を持続的に構築していきます。

 

EYはカーボンネガティブの目標を達成したことで、気候変動への対応を加速させる決意を示すとともに、脱炭素化を目指すクライアント支援に取り組むEYメンバーにもさらに働きかけていきます。

EYがより持続可能な組織になるための取り組みを実施している中で、EYチームはグローバルな持続可能性ソリューションを新たに開発し、クライアントが自らの持続可能性計画を推進できるように支援しています。このソリューションは価値主導型の持続可能性に焦点を絞り、クライアントが持続可能性や脱炭素化からビジネスチャンスをつかめるよう支援するとともに、価値の保護と創出を目指しています。これは、カーボンネガティブ目標の実現に向けてEYが実践してきたアプローチに倣っています。

今回の発表に先立ち、EYはこれまでも、自らが及ぼす環境への影響を削減し、持続可能な成長を推進するさまざまな取り組みを行ってきました。これには、英国のチャールズ皇太子が立ち上げたSustainable Markets Initiative(持続可能な市場のためのイニシアチブ)との協力による2つの取り組みが含まれます。1つは持続可能性に向けたビジネスアクションの加速を目指す世界30社のサステナビリティ責任者で構成された「S30」の創設、もう1つは持続可能性を民間セクターの中核に据える憲章「Terra Carta」への参加です。EYはまた、自然にプラスの影響をもたらすように資金の流れを変えることを目指す「自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)」にも加わりました。

さらに先頃、EYは、世界経済フォーラムの国際ビジネス評議会(WEF-IBC)が定めた「ステークホルダー資本主義指標」に準じる報告を初めて行いました。この指標は、ESG(環境・社会・ガバナンス)に関する21の中核指標で構成されており、企業や組織はこれに準じることで、国連の持続可能な開発目標に沿った4つの主要分野(「ガバナンスの原則」、「地球」、「人」、「繁栄」)について報告することができます。

※本プレスリリースは、2021年10月21日(英国時間)にEYが発表したプレスリリースを翻訳したものです。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。

英語版プレスリリース:
EY announces achievement of carbon negative status

《用語の定義》

  • Science Based Targets(SBT、科学的根拠に基づいた排出削減目標):温室効果ガス削減目標。組織によるCO2排出量を気候科学とパリ協定の目標に沿って削減し、地球温暖化を産業革命前の水準プラス1.5℃に抑制することを目指す。
  • カーボンニュートラル:組織が1年間に出すCO2排出量に相当するCO2を除去、相殺した状態を指す。
  • カーボンネガティブ:組織が、SBTのプラス1.5℃目標に沿った形でCO2排出量を削減すると同時に、自然由来のソリューションと炭素技術への投資により年間のCO2排出量を上回るCO2を除去、相殺した状態を指す。
  • ネットゼロ:SBTのプラス1.5℃目標の達成および大気からの残留排出量の除去という2つを両立した時点を指す。

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