ビジネス上の課題

医療のスマート化が進むにつれ、信頼性とデータセキュリティを維持し、患者に関する守秘義務を保持する必要性が高まってきました。医療関係者は価値ベース契約の利点を認識しているものの、その実現を阻む以下のような課題があります。

  • 価値ベース契約の策定・実施には、従来型の契約に比べて、エコシステムのステークホルダー全体の信頼を高め、調整を強化する必要性があること
  • 個人情報の利用に関わる厳格なプライバシー規制に準拠すること
  • 医療データが複数のシステムに分散・断⽚化されていること︓データ共有の全体的なプロセスが⼀元化されておらず、ステークホルダーが連携せず縦割りで作業を⾏っているため、時間のかかるプロセスになっている
  • 患者のアウトカムや測定値の追跡、契約実績やそれに伴うリベートの計算など、価値ベース契約管理に関する医療関係者の事務的負担が⼤きいこと︓過度に時間がかかり、価値ベース契約の普及を阻んでいる

ソリューションのメリット

EYヘルスアウトカム・プラットフォームは、テクノロジーを活⽤した、医療業界に特化したサービスです。以下により、価値ベース契約の未来を形作ります。

  • 価値ベース契約への大規模な移行を実現
  • データをその発生元から移動させないことで、データの所有権やセキュリティを維持し、患者の秘密を保持
  • 契約管理を自動化し、シームレスで煩わしさがなく、スムーズな契約締結を実現。人的作業も最小限に抑えることが可能

提供価値

製薬会社、保険会社、医療従事者はヘルスアウトカムの向上を求めていますが、この三者の価値観とそれぞれの利害関係は必ずしも一致していません。革新的な契約は、この価値観を一致させる上で重要な役割を果たします。

ソリューションの特徴と機能

ヘルスアウトカム・プラットフォームは、契約に関わるすべてのステークホルダーを単一のプラットフォームに集結させ、多様な価値ベース契約を共同で作成・管理・分析できるようにします。主な特徴は、以下の通りです。

  • 標準化され、完全な透明性を満たしつつ柔軟性も備えた契約作成のワークフローで、すべてのステークホルダーのニーズに沿った合意内容を策定
  • コンプライアンスにのっとったデータアクセスや統合プロセスを完全⾃動化︓本プラットフォームはデータアクセスとセキュリティの厳格なプロトコルに従っており、地域のデータ保護規制に従い管理されたデータクエリを介して、その契約に関わる仮名化データにのみアクセス
  • 契約の財務パフォーマンスをほぼリアルタイムで把握かつ予測し、収益動向の常時把握やリスクエクスポージャー(リスクの影響度)の管理をサポート
  • 製薬会社と保険会社/医療従事者が契約書案や実際の契約書を1カ所で閲覧し、その内容を常時把握できる包括的なダッシュボード

なぜEYなのか 

ヘルスアウトカム・プラットフォームは、グローバル、地域、国の各レベルでの価値ベース契約の作成・管理・分析をワンストップでサポートします。EYの幅広いグローバルネットワークと現地ネットワークを生かし、あらゆる現地市場の顧客とつながり、導入を成功に導きます

よくある質問

  • EYヘルスアウトカム・プラットフォームとは?

    EYヘルスアウトカム・プラットフォームは、価値ベース契約への転換を大規模に促すことを目的とした、業界全体で活用できる革新的なツールです。データの取得と管理を簡素化・合理化でき、透明性と信頼性を向上させるとともに、独自の契約を作成したり成果の測定要件を決めたりできる柔軟性も備えています。

  • EYヘルスアウトカム・プラットフォームはどのようにデータセキュリティを維持していますか?

    このプラットフォームは、ステークホルダーがデータの発生元でデータにアクセスする形で機能するもので、データプライバシーを尊重し、データ保護を維持しつつ地域ごとの規制を確実に順守します。データセキュリティを常時確保するため、どのデータ発生元もトランザクションデータ・レイヤーに接続され、データは次の3段階で管理されます。

    • データをまず仮名化する。つまり、すべての患者の識別子は暗号化されたハッシュキーに変換される。
    • 次に、プラットフォームのデータ処理エンジンにより、生データをプラットフォームが解釈できる情報に変換する。
    • 生データの処理後、プラットフォームがデータ品質の最終チェックを行い、そのデータが適切なソースから該当の契約のために正しく入手され、所定のフォーマットで作成されていることを確認する。
  • 価値ベース契約のメリットは?

    価値ベース契約は「トリプルウィン」、つまり全員にメリットがあります。患者は優れた新薬を利用できるようになり、医療保険会社は支払った金額以上の価値を得ることができ、ライフサイエンス企業は医薬品の適正な対価を受け取り、その資金で次世代の医薬品を生み出す研究開発を行うことができます。価値ベース契約では、すぐに入手できるものの断片化したデータを利用して透明性を高めることも可能です。これが、アウトカムの面で何が最も効果的か、また、最も費用対効果のある価値は何かを把握するのに役立ちます。

  • EYヘルスアウトカム・プラットフォームはすべての関係者にとって完全な透明性を実現していますか?

    EYヘルスアウトカム・プラットフォームは、ステークホルダー間の信頼関係を構築できるよう、厳格な情報セキュリティ管理ガイドラインに沿って設計されています。プラットフォーム上で作成されたすべての契約とそれに関わる閲覧権は、契約主体が確認し、承認します。

  • EYヘルスアウトカム・プラットフォームでどのような種類の契約を作成できますか?

    EYヘルスアウトカム・プラットフォームは、財務ベース契約、エビデンス開発に応じた保険適用(CED)契約、マイルストーンベースやサブスクリプションを含むアウトカムベース契約など、あらゆる種類の価値ベース契約に対応できます。

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