出典:EY
業界はまた、フレキシビリティーサービスを調達できるよう、フレキシブルな価格設定方法とマーケット・プラットフォームとの整合を取りたいと考えています。業界のプレーヤーたちは、フレキシビリティーサービスから許可された規制の報酬を、ネットワーク顧客やDSO自身にとって最適な価値を伴って統合するような、包括的な財務モデルを求めています。そしてそれは、適正な種類の規制フレームワーク、料金、価格設定メカニズムを通じてのみ、もたらすことができるのです。
規制と政策とが合致せずエネルギー転換が可能とならない場合でも、エネルギー転換は起こるでしょう。ただ速度は遅くなることが予想されます。
規制の対応が遅れることは、エネルギー転換の不安定化につながる恐れがあります。
技術の進化は、エネルギーの生成、価値化、取引の新たな形を加速させています。しかし、規制をめぐる環境を作り変えるような変化を推進するためには、委託先、規制当局、DSO、TSOが参加した、より多くの対話が求められます。
明確で、かつ進化を続ける規制ポリシーが策定できれば、電気エネルギーの生成、配電、販売に関与するTSOなどのコミュニティーに対するDSOの新たな幅広い役割を定義できることでしょう。これにより、エネルギーネットワークの未来を実現した先に生まれるインセンティブやリターンについても、保証が与えられることになります。
それまでの間は、規制が追いついてくるのを待ちながらエネルギー転換が継続します。
サマリー
エネルギー転換の速度は、私たちのエコシステムが分散し徐々に脱酸素化するにつれ、勢いを増しています。今後5年間のうちに、技術の進化や消費者の権限強化、競争力のある勢力に後押しされ、私たちのエネルギーの未来がどのようになるかを定義するような重大な展開を見ることになるでしょう。しかし、規制はこうしたエネルギー転換の途上に立っているでしょうか。しっかりした規制フレームワークが明確な道筋を提示した場合、進化は今より速くなるでしょうか?