EYのメンバーファームであるEY新日本有限責任監査法人(東京都千代田区、理事長:辻幸一、以下EY新日本)は、会計仕訳の異常検知を行うアルゴリズムを開発し、2018年6月に特許を取得しました。
当該異常検知技術(アルゴリズム)は、仕訳データから被監査会社の取引パターンを学習し、パターンから乖離する仕訳を自動的に識別するもので、EY新日本ではこの技術を用いて会計仕訳の異常検知を行うシステム「Helix GL Anomaly Detector (GLAD)」を開発し、2017年10月からパイロット運用を開始しています。GLADの導入により、監査チームはリスクの高い仕訳に集中することができ、また監査人が過去の経験に基づき仕訳を抽出する手法と比べ、会社の特性に応じたリスクの識別や、人間の思い込みの排除が可能となり、検出精度の向上に貢献することができます。
EYではGlobal全体、また世界各地の拠点で、監査業務へのデジタル技術導入に関して研究開発を進めており、Helix GLADは日本発のAIツールとして、EYのメンバーファームでの利用に向けた準備が始まっています。
今後、被監査会社のシステムと監査法人のデジタル監査プラットフォームをタイムリーに連携させることで、取得したデータをリアルタイムに分析し、早期に本社や海外を含む子会社におけるリスクを被監査会社に伝えるContinuous Auditingを目指していきます。