2023年第4四半期 世界のIPO分析:流動的な市場において、IPOをどのように成功させるか

執筆者 George Chan

EY Global IPO Leader; EY Greater China Assurance COO

Passionate about helping clients excel in this transformative age. Keen reader. Movie fan.

4 分 2024年3月5日

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2024年にIPOを検討している企業は、さまざまな要因を考慮し、準備に注力する必要があります。復活の兆しが見えてきているものの、慎重な価格設定が引き続き重要となります。

要点
  • 2023年、世界のIPOは、2022年比で件数は8%減少、調達額は33%減少した。
  • 新たなIPO市場が注目を集め、従来のIPO市場を上回った。
  • 2024年に利下げが見込まれることから、投資家をIPOに呼び戻す可能性がある。

2023年は、欧米市場の投資家心理の改善が中国経済の低迷によって相殺され、新興市場の小型ディールが注目を集める一方で大型ディールが精彩を欠くなど、世界のIPO市場が変化しました。世界のIPO市場は1,298件のIPOで総額1,232億米ドルを調達し、2023年の幕を閉じました。低調であった2022年と比較しても、IPO調達額は約3分の1減少しましたが、件数は米国とEMEIA(欧州・中東・インド・アフリカ)の両方で増加しています。これらの調査結果は、世界のIPOデータを分析して今後1年の市場トレンドと見通しを判断する四半期レポート 「EY Global IPO Trends 2023(英語版のみ)」に掲載されています。

  • 調査方法

    EYは、2023年(12月4日まで)のIPOデータを分析し、2024年の主要なIPO市場トレンドと見通しを判断しました。この分析では、Dealogic、Capital IQ、Wind、SPACInsider、EYから提供されたデータを利用しました。本レポートで使用したDealogicのデータは、IONがライセンスを保有し、当該データに関するすべての権利をIONが保持しています。SPAC(特別買収目的会社)によるIPOは、特に記載のない限り、本レポートのすべてのデータから除外されています。

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    この棒グラフは、2019年から2023年までのIPO件数の推移により、世界のIPO活動の動向を表しています。全データは以下の通りです。2019年は1,146件、2020年は1,452件、2021年は2,436件、2022年は1,415件、2023年は1,298件。

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    この棒グラフは、2019年から2023年までのIPO調達額(単位:10億米ドル)の推移により、世界のIPO活動の動向を表しています。全データは以下の通りです。2019年は2,083億米ドル、2020年は2,713億米ドル、2021年は4,599億米ドル、2022年は1,843億米ドル、2023年は1,232億米ドル。

株式市場が大幅に上昇し、ボラティリティ指数が低水準にあるにもかかわらず、米国で見られた9月の短期的な動きを除いて、多くの先進国市場で株式公開が低調に推移しています。極めて積極的な金融政策もIPOに影響を与える主要因となり、株式市場全体のパフォーマンスを上回る影響力を持ちました。米国と欧州では2022年以降、ともに10回以上の利上げが行われており、大規模な成熟市場においてIPO件数が減少しています。2023年は世界的にインフレが大幅に緩和されたため、利下げ予想によりIPO投資リターンの見通しが高まることから、投資家の動きが活発化して案件が増加する可能性があります。

2023年9月に大型上場が相次いだときは、現在も続くように上場企業と投資家の間で期待評価額が乖離し、公開後のパフォーマンスは精彩を欠きました。これを受けて、一部のIPO候補企業は上場計画の延期を検討しています。さらに、地政学的な不透明性が企業に上場を思いとどまらせています。株式公開を選択した企業は、市場シグナルを精査し、株式公開を延期する可能性があるなど、慎重な対応を見せています。

2023年は、新たなIPO市場が盛り上がりを見せ、従来のIPO市場を上回りました。5年平均のIPO活動との比較では、注目すべき点として、インドネシア、マレーシア、トルコで件数と調達額が増え、インド、サウジアラビア、タイでは件数が増加しました。対照的に、香港のIPO市場の調達額が20年ぶりの低水準となり、中国本土のIPO発行ペースは2023年後半に鈍化しました。

IPO企業や投資家は2022年よりも意欲的で、企業は期待される市場の上昇を待ち構える中、楽観的な見方も一部あります。「EY CEO Outlook Pulse – October 2023」によると、今後12カ月間で企業売買を検討している非公開企業において、CEOの40%が2024年に再び期待されるIPO機会を最大限に活用し、IPO、スピンオフ、売却を行うことを検討しています。

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    この散布図は、2023年の国別IPO件数と調達額を5年間の平均と比較して表しています。X軸は、2023年のIPO件数と5年平均を比較し、変化率で示しています。Y軸は、2023年のIPO調達額と5年平均を比較し、変化率で示しています。左下から右上に向かって、グラフでは以下が示されています。

    英国では、5年平均と比べてIPO件数が-63%、IPO調達額は同じく-93%、2023年の時価総額は2兆6,208億9,700万米ドルとなっています。

    オーストラリアでは、5年平均と比べてIPO件数が-61%、IPO調達額は同じく-81%、2023年の時価総額は1兆5,047億3,800万米ドルとなっています。

    香港では、5年平均と比べてIPO件数が-43%、IPO調達額は同じく-82%、2023年の時価総額は3兆9,309億7,200万米ドルとなっています。

    米国では、5年平均と比べてIPO件数が-36%、IPO調達額は同じく-66%、2023年の時価総額は42兆9,045億6,100万米ドルとなっています。

    韓国では、5年平均と比べてIPO件数が+7%、IPO調達額は同じく-67%、2023年の時価総額は1兆6,012億9,000万米ドルとなっています。

    タイでは、5年平均と比べてIPO件数が+4%、IPO調達額は同じく-69%、2023年の時価総額は4,805億7,600万米ドルとなっています。

    中国本土では、5年平均と比べてIPO件数が-16%、IPO調達額は同じく-23%、2023年の時価総額は10兆6,943億3,700万米ドルとなっています。

    イタリアでは、5年平均と比べてIPO件数が-6%、IPO調達額は同じく-8%、2023年の時価総額は7,474億3,900万米ドルとなっています。

    日本では、5年平均と比べてIPO件数が-6%、IPO調達額は同じく+4%、2023年の時価総額は5兆4,674億400万米ドルとなっています。

    サウジアラビアでは、5年平均と比べてIPO件数が+101%、IPO調達額は同じく-64%、2023年の時価総額は2兆9,269億1,900万米ドルとなっています。

    インドでは、5年平均と比べてIPO件数が+86%、IPO調達額は同じく-10%、2023年の時価総額は3兆7,085億8,400万米ドルとなっています。

    マレーシアでは、5年平均と比べてIPO件数が+21%、IPO調達額は同じく+25%、2023年の時価総額は3,572億6,100万米ドルとなっています。

    インドネシアでは、5年平均と比べてIPO件数が+33%、IPO調達額は同じく+49%、2023年の時価総額は6,620億8,300万米ドルとなっています。

    トルコでは、5年平均と比べてIPO件数が+120%、IPO調達額は同じく+163%、2023年の時価総額は3,713億5,100万米ドルとなっています。

ARM Holdings、Instacart、Klaviyoなどの注目テクノロジー企業の上場や、生成AIのスタートアップへの多額のベンチャーキャピタル投資にもかかわらず、テクノロジーセクターはIPO件数、評価額、公開後のパフォーマンスが引き続き低下しました。好調な経済成長と世界貿易により、消費財セクターと製造業セクターのIPOは増加しました。セクター別のIPOトレンドは、世界経済とサプライチェーンのダイナミクスの変化を反映しており、セクター間で新たな勝者と敗者が生まれていることを示しています。しかし、ファンダメンタルズの強さが依然として全体を押し上げていることに変わりはありません。

ユタ州モアブ近郊でマウンテンバイクに乗り宙を舞う男性

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「EY Global IPO Trends 2023」レポートでは、さらに深い分析と洞察を提供しています。

 

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エリア別パフォーマンスの概要: 2023年は各エリアが予想しなかった結果に

2023年の米国におけるIPO件数は、2022年比で15%増加しましたが、注目度の高いディールがいくつかあったため、調達額は2022年の3倍近く増加しました。合計すると、153件が227億米ドルを調達し、そのうち132件が米国取引所に上場しました。2022年における地域の案件数はわずか4件だったのに対し、2023年には7件で5億米ドル以上を調達しましたが、米国取引所では引き続き小規模ディールが中心となっています。全体として、IPO件数の前年からの増加により、2023年のIPO市場が広範に回復するという楽観的な見方が市場に広がりました。楽観的な環境にもかかわらず投資家は依然として慎重であることから、強力なファンダメンタルズと準備が必要です。

2023年、Asia-Pacific(アジア・パシフィック)では732社が新規上場し、調達額は694億米ドルで、それぞれ前年比18%減、44%減となりました。経済的・地政学的な逆風に直面するAsia-PacificのIPO市場にとっては厳しい年となり、中国本土と香港の二大IPO市場は引き続き件数・調達額ともに減少しました。中国本土から米国へのクロスボーダー上場の平均ディール規模も20年ぶりの最低水準となり、2021年の水準から93%減少しました。ただし、中国本土は引き続きIPO資金の重要な源泉であり、2023年の世界全体の調達額の40%以上に寄与しました。Asia-PacificのIPO市場では、ESG(環境、社会、ガバナンス)およびテクノロジー分野でプライベート・エクイティとベンチャーキャピタルに支えられた資本力のある企業は、自社の評価が向上するまで待つ余裕があります。現実的な価格設定とIPO後のパフォーマンスが、強力なガバナンスと優れたエクイティストーリーを備えた上場準備会社の2024年の上場を促すかもしれません。

EMEIAのIPO市場は回復基調にあり、MENAの大型ディール、インドとCESAの活発化、米国への注目度の高いクロスボーダーIPOを背景に、調達額は39%減少したものの、件数は7%増加しました。この地域は、413件、311億米ドルの調達額で1年を締めくくりました。また、世界の上位10案件のうち5案件がEMEIAからのものであったとはいえ、2022年と比較すると、大型IPOよりも小型IPOの件数が多かったため、調達額が減少しました。MENAは2023年のEMEIAにおいてIPOトップ10を引き続き独占しており、IPOの半分はこの地域で行われました。EMEIA全体では、2024年の展望は楽観的ですが、予断を許さない市場環境にあって慎重な歩みが求められます。各国政府および規制当局が、破壊的イノベーションへの投資を促進するため、資本市場を刺激する措置を講じています。

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    棒グラフは、2023年の地域別IPO取引を2022年からの変動率で表しています。地域ごとの全データ:世界全体では、IPO件数が8%減少し、全体の調達額は33%減少しました。米国では、IPO件数が15%増加し、調達額は155%増加しました。Asia-Pacificでは、IPO件数が18%減少し、調達額は44%減少しました。EMEIAでは、全体のIPO件数が7%増加し、調達額は39%減少しました。

2024年の展望 : IPO候補企業は好機に備え十分な準備を

IPOへの熱は高まりつつあり、改善されたアフターマーケットのパフォーマンスとともに小規模な取引が増加しています。多くの政府がIPOを促進するための措置を講じていますが、特に高成長経済圏では活動が非常に活発です。金融政策が緩和され、地政学的な状況が安定する前に、IPOを検討している企業は、2024年中の限られたチャンスを生かすために、基礎を築き、価格に対する期待を管理することに焦点を当てるべきです。

世界的には、緩和されつつあるインフレーションと2024年の利上げカットの可能性が、流動性とリターンの見通しを向上させることで、投資家をIPOに呼び戻す可能性があります。ただし、持続的な地政学的不安は投資家の信頼を損なうかもしれません。一言でいうと、来年のIPO復活はマクロの改善にかかっています。企業はIPOの好機を広げるためにより良い市場環境を待ち望んでいます。

2024年にIPOを検討している企業は、十分に準備する必要があります。考慮すべき主要な要因には、インフレーションと金利、政府の政策と規制、経済活動の回復、地政学的な緊張と紛争、ESGの議題、およびグローバルサプライチェーンがあります。代替的なIPOプロセス(直接上場、重複上場、セカンダリー上場)から他の資金調達手段(プライベート・エクイティ、借入またはトレードセール)まで、多様な選択肢も検討すべきです。

世界のIPO

株式公開の手引き

株式公開の手引きは、IPO前、IPO期間中、そしてIPO後において、企業が戦略的に検討すべき事項を取り扱っています。

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  • 調査方法

    EYは、2023年(12月4日まで)のIPOデータを分析し、2024年の主要なIPO市場トレンドと見通しを判断しました。この分析では、Dealogic、Capital IQ、Wind、SPACInsider、EYから提供されたデータを利用しました。本レポートで使用したDealogicのデータは、IONがライセンスを保有し、当該データに関するすべての権利をIONが保持しています。SPAC(特別買収目的会社)によるIPOは、特に記載のない限り、本レポートのすべてのデータから除外されています。

  • 全グラフのデータ定義

    このウェブページと「EY Global IPO Trends 2024」プレスリリースに掲載されているデータは、特に明記されていない限り、Dealogic、Capital IQ、Wind、SPACInsiderおよびEYの分析から入手しています。本レポートで使用したDealogicのデータは、IONがライセンスを保有し、当該データに関するすべての権利をIONが保持しています。SPACによるIPOは、特に記載のない限り、本レポートのすべてのデータから除外されています。

    2023年Q4とは、2023年第4四半期を指し、2023年10月1日から12月4日までに完了したIPOと、2023年12月31日までに予定されているIPO(2023年12月4日時点での予測)を対象としています。2022年Q4とは、2022年第4四半期を指し、2022年10月1日から12月31日までに完了したIPOを対象としています。2023年通年は、2023年暦年を指し、2023年1月1日から12月4日までに完了したIPOと、2023年12月31日まで予定されているIPO(2023年12月4日時点での予測)を対象としています。2022年通年は、2022年暦年を指し、2022年1月1日から12月31日までに完了したIPOを対象としています。出所:EYによる分析、Dealogic。

    • これらのレポートやニュースリリースに記載するIPO統計の集計にあたっては事業会社のIPOのみを対象とし、IPOを「企業が新規に上場し、市場に株式を公開すること」と定義しています。
    • 本レポートの対象は、取引初日(証券取引所で取引が開始された日)と取引金額(オーバーアロットメントによる売り出しを含めた調達資金)に関するデータをDealogicとEYのチームが提供しているIPOのみです。
    • どの四半期のディールとして扱うかを決めるのは取引初日です。そのため、延期されたIPO、あるいは公募価格がまだ決められていないIPOは除外されています。店頭(OTC)上場も対象外としています。
    • 信託、ファンド、特別買収目的会社(SPAC)など、事業会社以外のIPOを除外するため、標準産業分類(SIC)の以下のコードに該当する企業は対象から外しています。
      • 6091:信託・保証・管理業務を行う金融事業者
      • 6371:厚生基金、年金基金、それらの事務代行会社(TPA)、その他の金融ビークルなどの資産運用会社
      • 6722:オープンエンド型投資ファンド会社
      • 6726:その他の金融ビークル会社
      • 6732:助成金を交付する基金事業者
      • 6733:信託、財産、代理店勘定を扱う資産運用会社
      • 6799:特別買収目的会社(SPAC)
  • 地域別IPO銘柄パフォーマンスの定義

    • アフリカには、アルジェリア、ボツワナ、エジプト、ガーナ、ケニヤ、マダガスカル、マラウイ、モロッコ、ナミビア、ルワンダ、南アフリカ、タンザニア、チュニジア、ウガンダ、ザンビア、ジンバブエが含まれる。
    • Americas(北・中・南米)には、アルゼンチン、バミューダ、ブラジル、カナダ、チリ、コロンビア、エクアドル、ジャマイカ、メキシコ、ペルー、プエルトリコ、米国が含まれる。
    • ASEAN(アセアン)には、ブルネイ、カンボジア、グアム、インドネシア、ラオス、マレーシア、モルディブ、ミャンマー、北マリアナ諸島、フィリピン、シンガポール、スリランカ、タイ、ベトナムが含まれる。
    • Asia-Pacificには、上記のASEAN諸国、以下に示す中華圏、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、フィジー、パプア・ニューギニアが含まれます。
    • EMEIA(欧州、中東、インド、アフリカ)には、アルメニア、オーストリア、バングラデシュ、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、キプロス、チェコ共和国、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、インド、アイルランド、マン島、イタリア、カザフスタン、ルクセンブルク、リトアニア、オランダ、ノルウェー、パキスタン、ポーランド、ポルトガル、ロシア連邦、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、ウクライナ、英国のほか、以下に示す中東諸国、上記のアフリカ諸国が含まれます。
    • 中華圏には、中国、香港、マカオ、台湾が含まれる。
    • インド地域のIPO取引には、インドおよびバングラデシュの証券取引所におけるIPOが含まれます。
    • 中東には、バーレーン、イラン、イスラエル、ヨルダン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、シリア、アラブ首長国連邦、イエメンが含まれる。
  • セクター別のIPOディールとIPO取引金額の定義

    企業の標準産業分類(SIC)コードを使用したトムソン・ロイター社の産業分類に従ってセクターを分類しています。11のセクターがあり、それぞれの産業名と定義は以下の通りです。横軸にセクターが11あります。

    • 消費財:「消費必需品」と「消費財・サービス」を合わせたセクター。具体的な対象産業:農業・畜産、飲食、家庭・個人用品、繊維・アパレル、たばこ、教育サービス、人材サービス、家具・インテリア、法務サービス、その他の消費財、プロフェッショナルサービス、旅行サービスなど 
    • エネルギー:具体的な対象産業:代替エネルギー源、石油・ガス、その他のエネルギー・電力、石油化学製品、パイプライン、電力、水・廃棄物管理など
    • 金融:具体的な対象産業:資産運用、銀行、証券会社、信用機関、各種金融、政府系企業、保険、その他の金融など
    • ヘルスケア・ライフサイエンス:具体的な対象産業:バイオテクノロジー、医療機器・用品、ヘルスケア事業者・サービス(HMO)、病院、製薬企業など
    • 工業:具体的な対象産業:航空宇宙・防衛、自動車・部品、建築/建設・エンジニアリング、機械、その他の工業、運輸、インフラなど
    • 素材:具体的な対象産業:化学、建設資材、容器・包装、金属・鉱業、その他の素材、紙・森林製品など
    • メディア・エンターテインメント:具体的な対象産業:広告・マーケティング、放送、ケーブルテレビ、カジノ・賭博、ホテル・宿泊、映画・AV、その他のメディア・エンターテインメント、出版、レクリエーション・レジャーなど
    • 不動産:具体的な対象産業:非住居用、その他の不動産、不動産管理・開発、住居用不動産など
    • 小売:具体的な対象産業:アパレル小売、自動車小売、コンピューター・電子機器小売、ディスカウントショップ、百貨店、飲食店、住宅リフォーム、通販(オンラインとカタログ)、その他の小売など
    • テクノロジー:具体的な対象産業:コンピューター・周辺機器、電子機器、インターネットソフトウエア・サービス、ITコンサルティング・サービス、その他のハイテクノロジー、半導体、ソフトウエアなど
    • テレコム:具体的な対象産業:その他のテレコム、宇宙・人工衛星、電気通信設備、電気通信サービス、無線など

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サマリー

2023年の世界のIPO市場は、欧米市場のセンチメント改善をAsia-Pacificの厳しい市場が相殺し、引き続きダイナミズムが変化しました。世界全体では、調達額が2022年から3分の1減少しましたが、米国とEMEIAでは案件数が増加しました。

2024年にIPOを検討している企業は、インフレ、金利、政府規制、景気回復、地政学的緊張、ESG課題、グローバルサプライチェーンなどの要因を考慮し、徹底的な準備に注力する必要があります。また、2024年中の限られたIPOチャンスを生かすために、レジリエンスを示し、基礎を築き、価格に対する期待を管理する必要があります。

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執筆者 George Chan

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