4. サステナビリティ
未来のスマートホスピタルやより広範な医療システムとは、施設やサービスの設計や運営に関してライフサイクル全体のアプローチを取ることを意味します。柔軟で適合性のある構造にしておけば、長期にわたって目的適合性を維持し、継続的なアップグレードの必要性が低減するだけでなく、陳腐化を遅らせることができます。エネルギーの利用、利用期間、汚染管理、二酸化炭素排出量の削減の全てが、スマートヘルス施設の構造的・技術的な設計概要に盛り込まれます。
ハイブリッド診療への移行
オンライン診療だけでは、医療が現時点で抱える課題や要因には対応できません。対面とオンラインを組み合わせることが違いを生み出します。
「スマートになる」ということは、より広範なエコシステムと一体化し、相互運用性のあるカルテシステム、デジタルイネーブラー(IoT、5G、AIなど)、リモートモニタリングによる、データが統合されたオンライン診療プラットフォームを意味します。この新しいモデルにおいて価値を持続させ、また価値をより迅速に捉えるには、医療システムの考え方をより機敏で対応力の高いモデルに転換する必要があります。この転換によって組織として完全に生まれ変わるシステムもあれば、デジタル支援システムを介して効率性や診療を徐々に改善していくシステムもあるでしょう。
極めて明確なのは、医療の未来はスマートであり、スマートテクノロジー、スマートアルゴリズム、よりスマートな診療モデルの進化が診療の提供方法や内容を変えるということです。これにより、しかるべき知見を必要とする人に届けることが可能になり、医療提供者と患者の双方にとって、よりスマートでより良い、十分な情報に基づいた費用対効果の高い診療が実現するでしょう。
執筆協力者: Emily Mailes, Director, Health Consulting, Ernst & Young - New Zealand; Sheryl Coughlin, PhD, EY Global Health Sciences & Wellness Senior Analyst; Ankur Sadhwani, EY Global Health Analyst.