本プラットフォームは、既に各地方公共団体や教育機関で稼働している住民情報システム、福祉情報システム、健康管理システムおよび校務システムなどの情報を収集し、信頼性の高いデータプラットフォームを構築・運用します。その上で得られたデータからAIなどが虐待・不登校・いじめといったリスクを示唆し、支援や対応が必要な場合は直ちに行政機関をはじめ関係機関にアラートや、推奨される対応施策を提示します。
ビジネスインテリジェンス(BI)やAIなどの先進テクノロジーを活用した、リスク分析や支援方針の提案やアラート機能により、子どもの支援に関わる全ての人々の連携をより良いものとし、継続的な支援を可能とします。
オーストラリアのクイーンズランド州政府機関では、EYのCPIPを利用して児童保護のための情報共有システムを構築しています。既存の複数システムに保存されている福祉、教育、ケース記録情報などの情報をCPIPへ関連付け、適時適切な情報提供のために、CPIP上でデータの分析を行い、対応の判断を支援しています。
また、同国のニューサウスウェールズ州政府機関においては、CPIPの機能であるAIと機械学習を用いて子どものリスクと対応優先度を割り出し、意思決定の速度・精度向上を実現しています。
さらに、英国の政府機関では、家庭の保護に対する関心が高まる一方、助成金の削減や行政サービスに対する信頼度の低さから、効果的かつ効率的な行政サービスを提供することが求められていました。このような背景に対し、子どもや家族の情報を利用し、CPIP上で情報を分析することで、効果的かつ効率的な行政サービス提供を実現しています。
EYSCは、この活動を通じ、日本におけるデジタルによる、誰一人取り残されない子どもに優しい社会の実現を目指します。
EY Japan公共・社会インフラセクターリーダー EY新日本有限責任監査法人 パートナー 伊澤 賢司 のコメント:
「こども見守りAIプラットフォーム」は、日本の公共・社会分野の重要な社会テーマである、「こどもの貧困・虐待などの課題」を解決していく上で、デジタルを活用した非常に有効性の高いサービスであると考えており、支援が必要な家庭、子どもたちへの価値提供を実現するとともに、日々尽力されている児童福祉、教育などの行政担当者を強力にサポートできるものと考えております。
EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 テクノロジートランスフォーメーション パートナー 忽那 桂三のコメント:
本サービスは子どもの貧困・虐待などの社会課題に対し、データサイエンスやAIなどのデジタルテクノロジーの力を駆使して取り組むものです。テクノロジーを導入することのみを目的とされる企業が多い中、私たちEYSCのテクノロジーコンサルティングは、行政分野に精通したテクノロジーコンサルタントやデータサイエンスに精通したコンサルタントなどとのコラボレーションにより、真に行政担当者が抱える悩みを解決し、目的達成のための良き伴走者として強力にサポートできるものと考えております。