ウダイ・コタック氏は受賞にあたり、次のように述べています。「このような華やかな世界大会においてこの名誉ある賞をいただけることを非常にうれしく、そして誇りに思います。ワールドクラスのインド金融サービス・ブランドを構築するために、懸命に尽力してきたコタック・マヒンドラ銀行の従業員2万5000人の能力とこれまでの成果が評価されたものと考えています。」
EYの戦略的成長市場(Strategic Growth Markets)分野のグローバル・バイス・チェアであるマリア・ピネリは次のように述べています。「コタック氏は、起業家とは何かを示してくれる素晴らしい模範となる人物です。同氏は明確なビジョンと戦略で何もないところから事業を立ち上げ、金融業界の常識を覆しました。」
EY会長兼CEOであるマーク・ワインバーガーは、「世界経済の確かな回復には、持続可能で永続的かつ恒常的な雇用の創出が必要です。この点において今世界ではかつてないほどに起業家たちの力が求められています。コタック氏は、間違いなく人々に希望を与えてくれる"EY ワールド・アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー 2014" の受賞者です。同氏ならびに59名のファイナリストの皆さんは、共によりよい社会の構築に確実に貢献しています。」と述べました。
ウダイ・コタック氏とコタック・マヒンドラ銀行について
1980年代初頭のインドでは優良なグローバル企業に希望しても求人が少なく就職できませんでした。その頃、ウダイ・コタック氏はユニリーバのインド子会社であるヒンドゥスタン・リーバ(Hindustan Lever)からの誘いを自らの事業を立ち上げるために断りました。
当時、コタック氏は、銀行借入れと新株発行等による調達コストの差額が10%を超えていた点に着目し、その金利差に大きなチャンスを見出しノンバンクとしてコタック・キャピタル・マネジメント・ファイナンスを設立しました。当時はノンバンクとして、何千もあるうちの一社でしたが、今ではコタック・マヒンドラ銀行(著名なビジネスマンであるアナンド・マヒンドラ氏も設立当初に出資)は存続することができた数少ない金融機関の一社です。設立当初の投入資本が25万米ドルにも満たなかった同銀行は経常収益28億米ドル規模の国際グループへと発展しました。
設立当初、コタック氏は大手金融機関のブランドと専門性を活用すべく、グローバルな金融大手数社とパートナーシップを結びました。またオートファイナンス事業ではフォード・クレジット(Ford Credit)とのジョイントベンチャーを、保険事業ではオールド・ミューチュアル(Old Mutual)とのジョイントベンチャーを設立しました。1995年にはゴールドマンサックス(Goldman Sachs)が投資銀行業務と株式仲介業務の少数持分パートナーとなり、25%の持分を取得しました。
投資銀行事業の急速な成長にも関わらず、コタック氏は展開する事業の幅を狭めようとは考えませんでした。同氏は在外インド人のための送金業務、インド企業向け国際投資銀行業務、海外顧客向けのインド国内投資商品の取扱いを視野に入れ、グループの事業を米国、英国、アラブ首長国連邦、シンガポール、モーリシャスへと拡大しました。
2007年にインドの成長に伴い、大手の投資銀行が次々にインドへと参入する中、ゴールドマンサックスはコタック・マヒンドラ銀行の買収を申し出ました。しかし、コタック氏は逆にゴールドマンサックスを買収し、業界の常識を覆したのです。過去10年で、同氏はグループの資産を25倍にし、利益を30倍にしました。今日、コタック・マヒンドラ銀行はインド第5位の大手銀行となっています。
EY ワールド・アントレプレナー・オブ・ザ・イヤーとは
EY ワールド・アントレプレナー・オブ・ザ・イヤーは、起業家の輩出をグローバルに支援するプログラムです。2001年より、毎年開催され、世界各国でEY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー代表に選出された受賞者が参加し、その努力と功績が称えられます。
さらに、参加起業家の中から"The best of the best"として、その年の世界ナンバーワンの起業家"EY ワールド・アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー" 受賞者が選出、表彰される国際的なイベントとなっています。
EY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤーとは
EY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤーは、起業家にとって世界で最も名誉ある賞といえます。このユニークな賞は、可能性を持つ人々の起業家としての活動を奨励し、先見性、リーダーシップ、功績により人々に希望を与える人物の貢献を称えるという点で、他の賞とは異なります。
世界で初めて創設された、唯一そして真の意味でのグローバルな賞であるEY・アントレプレナー・オブ・ザ・イヤーは、世界約60カ国、145を超える都市における地域、国、グローバルな表彰制度を通じて、成功し、成長を続ける、そしてダイナミックなビジネスを確立し、これを率いる起業家を称えています。
日本においては、EY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー ジャパンとして、日本のアントレプレナーを国際的なステージに輩出する唯一の起業家表彰制度として、2001年より実施しており、本年で14年目を迎えます。
EY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー ジャパンは、アントレプレナーシップのロールモデル選出に取り組むとともに、本プログラムを通じ、世界に進出する起業家の支援、起業家コミュニティの形成など、次代を担う起業家のサポートを推進してまいります。
なお、本年も5月26日より「EY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー 2014 ジャパン」の一般公募を開始しております。「EY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー 2014 ジャパン」の詳細につきましては、次のURLをご参照ください。
eoy.eyjapan.jp/