エクイティ銀行のジェームス・ムワンギ氏について
ムワンギ氏はエクイティ銀行を経営不振のマイクロファイナンス機関から上場商業銀行へと変革する上で重要な役割を果たしました。また、同氏は、国民が自身の可能性を最大限に発揮できるように、近代的ですそ野が広い金融サービスを提供することで、国民の生活を社会的にも、経済的にも変えることを銀行の目標にして事業を推進しました。
同行は、中東アフリカで最大の顧客基盤を擁し、アフリカ資本が過半数を占める同地域で最も大きな企業です。同行が有する700万超という口座数は、ケニアにおける全銀行預金口座の過半数に当たります。またほかにも、ウガンダ、南スーダン、ルワンダ、タンザニアでも事業を展開しています。
ムワンギ氏は、(サハラ以南のアフリカで唯一の)レベル4のデータセンターほか、3,500万の口座に対応できる堅牢なITプラットフォームに対する同行の投資において大きな役割を果たしました。これにより、エクイティ銀行は銀行業務と携帯電話のシナジーを実現する点で他を主導しています。そのほかの革新的なサービスには、世界初のモバイル中心の銀行口座であるMkesho(*1)、オレンジテレコム(*2)加入者のためのモバイル送金プラットフォームであるオレンジマネー、およびエージェンシーバンキング(agency banking)が含まれます。
戦略的な資本政策により、エクイティ銀行は、Helios EB(英/投資銀行)から中東アフリカの歴史上最大の単独出資(1億8,000万米ドル)を得ることに成功しました。
一方、ムワンギ氏は、エクイティ銀行が既に展開するCSRプロジェクトを拡大するために設立された、エクイティグループ基金の会長も務めています。アフリカにおける多様な社会経済的なニーズを認識して、基金は6つの分野のプログラムを明らかにしています。それは、教育およびリーダーシップ育成、農業、財務会計能力の育成とアントレプレナーシップ、健康、イノベーション、環境サステナビリティです。また同基金は、アフリカで最大の中等教育およびリーダーシップ奨学金プログラムを設立するためにマスターカード基金と提携しました。
2009年度~2010年度に同行の取引高は、32%増加、資産は42%増加しました。ムワンギ氏は、2010年ファイナンシャル・タイムズの新興市場のビジネスリーダー上位50人に選ばれています。
(*1) Mkesho |
エクイティ銀行とSafaricom(ケニアの携帯通信会社)と共同でサービスをしている携帯電話を利用した貯金口座。 |
(*2) オレンジテレコム |
フランステレコム(仏)が提供している通信事業 |